死後の手続き
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相続が発生した後の流れ
相続手続きには、法律で厳格な「期限」が定められているものがあります。悲しみの中、多くの手続きを進めるのは大変ですが、期限を過ぎると「借金を背負う」「税金の軽減措置が受けられない」といった大きな不利益を被る可能性があります。 当事務所では、期限管理を含め、複雑な手続きをトータルでサポートいたします。
- STEP 1. 直後~14日以内(届出関係)
まずは市区町村役場や年金事務所への届出を行います。
•7日以内:死亡診断書を添付して「死亡届」と「火葬許可申請書」を提出します。
•14日以内:年金の受給停止手続き、介護保険資格喪失届、世帯主変更届などを提出します。
•公共料金等の解約:電気・ガス・水道・携帯電話などの解約や名義変更を行います。 - STEP 2. 3か月以内(遺言・相続人の調査、相続放棄の判断)
【最重要】借金がある場合はこの期間内に手続きが必要です。
・遺言書の確認:自宅、公証役場、法務局(保管制度)などを探し、遺言書の有無を確認します。自筆証書遺言(法務局保管以外)が見つかった場合は、家庭裁判所で「検認」を受けなければなりません(勝手に開封してはいけません)。
•相続人の調査:亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍謄本等を収集し、誰が法定相続人になるかを確定します。
•相続財産の調査:預貯金、不動産だけでなく、借金(マイナスの財産)がないかも徹底的に調査します。
•相続放棄・限定承認の申述(期限:3か月):調査の結果、借金の方が多い場合などは、家庭裁判所に申し立てて「相続放棄」をします。この手続きをしないと、単純承認したとみなされ、借金を背負うことになります。 - STEP 3. 4か月以内(準確定申告)
•亡くなられた方に事業収入や不動産収入があった場合、1月1日から死亡日までの所得について、相続人が代わりに確定申告(準確定申告)と納税を行う必要があります。 - STEP 4. 10か月以内(遺産分割協議・相続税申告)
【重要】相続税の軽減特例を受けるためのデッドラインです。
•遺産分割協議:遺言書がない場合、相続人全員で「誰が・どの財産を・どれだけ取得するか」を話し合い、「遺産分割協議書」を作成します。
•相続税の申告・納税(期限:10か月):遺産総額が基礎控除(3,000万円+600万円×相続人の数)を超える場合、税務署へ申告・納税が必要です。10か月以内に分割協議がまとまらないと、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」などの節税メリットが受けられなくなる恐れがあります。 - STEP 5. 遺産の名義変更・解約
遺産分割協議書(または遺言書)に基づき、財産の名義を変更します。
・預貯金・有価証券:金融機関で解約・払戻しや名義変更の手続きを行います。
・不動産(相続登記):法務局で不動産の名義変更を行います。 - STEP 6. 3年以内(相続登記の義務化)
2024年(令和6年)4月1日より、不動産を取得したことを知った日から3年以内の相続登記申請が義務化されました。正当な理由なく放置すると10万円以下の過料の対象となります。遺産分割がまとまらない場合は、「相続人申告登記」を行うことで、とりあえず義務を果たしたことにできます。
相続人の範囲と相続順位
~誰が遺産を引き継ぐのか? 民法で定められた基本ルール~
相続が発生した際、誰が亡くなられた方(被相続人)の財産を引き継ぐ権利を持つのかは、民法によって明確に決められています。これを「法定相続人」と呼びます。法定相続人になることができるのは、「配偶者」と「血族(子・親・兄弟姉妹)」です。
1. 配偶者は「常に」相続人になります
亡くなられた方の配偶者(夫または妻)は、順位に関係なく、常に相続人となります。
注意点:ここでいう配偶者とは、法律上の婚姻関係にある人(婚姻届を出している人)を指します。長年連れ添っていても、内縁関係(事実婚)のパートナーには相続権がありません。
2. 配偶者以外の「血族」には順位があります
配偶者以外の親族については、相続人になれる「順位」が決められています。上の順位の人が一人でもいる場合、下の順位の人は相続人になれません。
• 第1順位:子(直系卑属)
◦ 最も優先順位が高いのは「子」です。実子だけでなく、養子や認知された非嫡出子も含まれます。
◦ 代襲相続(孫): 子が被相続人より先に亡くなっている場合は、その子(孫)が代わりに相続人になります。孫も亡くなっていればひ孫へと、下の世代へ権利が移ります(再代襲といいます)。
• 第2順位:親(直系尊属)
◦ 第1順位(子や孫)が誰もいない場合に限り、親(父母)が相続人になります。
◦ 父母が亡くなっていて祖父母が健在の場合は、祖父母が相続人になります(親等の近い世代が優先されます)。
• 第3順位:兄弟姉妹
◦ 第1順位(子・孫)も第2順位(親・祖父母)も誰もいない場合に限り、兄弟姉妹が相続人になります。
◦ 代襲相続(甥・姪): 兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、その子(甥・姪)が代わりに相続人になります。ただし、子の場合と異なり、甥・姪の子までは権利が移りません(一代限り)。
現在の法定相続分(遺産の分け方の目安)
民法では、相続人の組み合わせによって「誰がどれだけ相続するか」という割合の目安(法定相続分)も定めています。 ※遺言書がある場合は遺言の内容が優先されます。
| 相続人の組み合わせ | 法定相続分(割合) |
| 配偶者のみ | 配偶者がすべて(100%) |
| 配偶者 + 子 | 配偶者:1/2 子:1/2 |
| 配偶者 + 親 | 配偶者:2/3 親:1/3 |
| 配偶者 + 兄弟姉妹 | 配偶者:3/4 兄弟姉妹:1/4 |
•人数による等分:子、親、兄弟姉妹が複数人いる場合は、それぞれの取り分を人数で均等に分けます。
•半血兄弟姉妹:父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(異母兄弟など)の相続分は、両親を同じくする兄弟姉妹の2分の1となります。
※相続放棄をした人は「初めから相続人でなかった」とみなされるため、順位や相続分からは除外されます。
3.【注意】亡くなった時期によって割合が異なります
相続手続きでは、**「相続が発生した日(死亡日)時点の法律」**が適用されます。過去に亡くなられた方の名義変更が済んでいない場合などは、以下の旧法が適用されるため注意が必要です。
•昭和55年(1980年)12月31日以前に亡くなられた場合 配偶者の取り分が現在よりも少なく定められていました。
◦ 配偶者+子の場合:配偶者 1/3、子 2/3
◦ 配偶者+親の場合:配偶者 1/2、親 1/2
◦ 配偶者+兄弟姉妹の場合:配偶者 2/3、兄弟姉妹 1/3
•平成25年(2013年)9月4日以前に亡くなられた場合 婚姻関係にない男女の間に生まれた子(非嫡出子)の相続分は、嫡出子の2分の1とされていました。(※最高裁判所の違憲決定により、平成13年7月1日以降の相続については同等として扱われる場合がありますが、専門的な判断が必要です。)
•昭和22年(1947年)5月2日以前に亡くなられた場合(旧民法) 現在のルールとは全く異なる**「家督相続(かとくそうぞく)」という制度が適用されます。原則として「長男」**が戸主の地位とともにすべての財産を単独で相続していました。配偶者や他の兄弟には相続権がないケースが多いため、古い土地の名義変更などでは注意が必要です。

相続登記
相続登記(相続不動産の名義変更)とは?
~2024年4月から義務化。放置すると「過料」の対象になります~
相続登記とは、お亡くなりになられた方(被相続人)の名義になっている土地や建物などの不動産を、相続した人(相続人)の名義に変更する手続きのことです。従来は期限がありませんでしたが、法律の改正により、2024年(令和6年)4月1日から相続登記の申請が義務化されました。
1. 義務化のポイント(「いつまで」に「何を」すべきか)
不動産を取得した相続人は、「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その不動産の所有権を取得したことを知った日」から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。 正当な理由がないのにこの義務に違反した場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。
2. 過去の相続も対象です(猶予期間あり)
今回の法改正は、施行日(2024年4月1日)より前に発生していた相続についても適用されます。 ただし、過去の相続については猶予期間が設けられており、「令和9年(2027年)3月31日」まで(または、不動産を相続したことを知った日から3年以内のいずれか遅い日)に申請すればよいことになっています。実家の名義が親や祖父母のままになっている場合は、至急の対応が必要です。
3. 遺産分割がまとまらない場合の対策(相続人申告登記)
「遺産分割協議が難航している」「相続人が多すぎて連絡がつかない」などの理由で、3年以内に正式な名義変更ができない場合、「相続人申告登記」という新制度を利用することで、とりあえず申請義務を果たしたことになり、過料を免れることができます。
•手続き:登記官に対し、「相続が開始した旨」と「自らが相続人である旨」を申し出ます。単独で申請でき、添付書類も少なくて済みます。
•注意点:相続人申告登記はあくまで義務履行のための報告的な登記であり、権利関係を公示するものではありません(正式な権利取得ではありません)。そのため、この登記だけでは不動産を売却したり、担保に入れたりすることはできません。
•その後:遺産分割協議が成立した場合は、その成立日から3年以内に、正式な所有権移転登記を申請しなければなりません(これも義務です)。
4. 相続登記を放置するデメリット
罰則(過料)以外にも、放置することには大きなリスクがあります。
•売却や活用ができない:亡くなった方の名義のままでは、不動産を売却したり、リフォーム資金のための担保を設定したりすることができません。
•権利関係の複雑化:放置している間にさらに次の相続が発生すると、ネズミ算式に相続人が増え(数次相続)、遺産分割協議をまとめるのが極めて困難になります。
•書類の取得困難:時間が経つと、住民票の除票や戸籍の附票などの保存期間が過ぎてしまい、登記に必要な書類が揃わなくなる恐れがあります。
相続登記(名義変更)の手続きの流れ
~「3年以内」の申請がルール化されました。段取りよく進めるための4ステップ~
2024年4月1日より、不動産を相続したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務化されました。正当な理由なく放置すると10万円以下の過料の対象となるため、早めの着手が重要です。 当事務所にご依頼いただいた場合の標準的な流れは以下の通りです。
- STEP 1:遺言書の有無の確認
まず、亡くなられた方(被相続人)が遺言書を残しているか確認します。
自宅の仏壇や金庫、貸金庫などを探すほか、公的機関等を利用して調査することができます。
•公正証書遺言の調査:平成元年(1989年)1月1日以降に作成されたものであれば、全国どこの公証役場からでも「遺言検索システム」を利用して、遺言書の有無や保管されている公証役場を照会することができます。
•法務局保管の自筆証書遺言の調査:全国の法務局(遺言書保管所)に対して、「遺言書保管事実証明書」の交付を請求することで、自筆証書遺言が法務局に預けられているかどうかを確認できます。
【その後の対応】
• 遺言書がある場合: 原則として遺言書の内容に従って登記を行うため、遺産分割協議は不要です。
◦ 自筆証書遺言(法務局保管以外):家庭裁判所での検認が必要です。
◦ 公正証書遺言・法務局保管の自筆証書遺言:検認は不要です。
• 遺言書がない場合: 相続人全員での話し合い(遺産分割協議)が必要です。 - STEP 2:相続財産(不動産)の調査
「何を」登記するのかを確定させます。
• 確認資料:毎年届く「固定資産税納税通知書(課税明細書)」や、市区町村役場で取得できる「名寄帳(なよせちょう)」を確認し、被相続人が所有していた不動産を漏れなく洗い出します。
• 注意点:私道や山林など、固定資産税が非課税の不動産は納税通知書に記載されないことがあるため、公図や権利証での確認が有効です。 - STEP 3:相続人の調査・確定(戸籍の収集)
「誰が」相続人になるのかを法的に確定させます。
• 必要書類: 被相続人の「出生から死亡まで」の連続した戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本と、相続人全員の現在の戸籍謄本等、被相続人の死亡時の住所を証明する住民票の除票か戸籍の附票が必要です。
• 広域交付制度: 2024年3月1日より、本籍地以外の最寄りの市区町村役場の窓口でも、全国の戸籍謄本等をまとめて請求できるようになりました(ただし、兄弟姉妹の戸籍など一部取得できない場合や、顔写真付き身分証が必要などの条件があります)。 - STEP 4:遺産分割協議・協議書の作成(遺言がない場合)
相続人全員で「誰がどの不動産を取得するか」を話し合います。
• 協議書の作成:合意内容をまとめた「遺産分割協議書」を作成し、相続人全員が署名し、実印を押印します。
• 印鑑証明書:実印であることを証明するため、相続人全員の印鑑証明書を添付します。 - STEP5. 法務局への登記申請
必要な書類を揃え、不動産の所在地を管轄する法務局へ申請します。
申請書の作成や複雑な戸籍の読み解きは専門的な知識が必要です。司法書士に依頼すれば、書類作成から申請までを代理で行いますので、お客様の手間やミスを防ぐことができます。 - STEP6. 登記完了・識別情報の受領
申請から1~2週間程度(管轄の法務局により異なります)で登記が完了します。
•完了後:新しい名義人の権利証にあたる「登記識別情報通知(とうきしきべつじょうほうつうち)」が発行されます。これは将来不動産を売却する際などに必要となる重要書類ですので、大切に保管してください。
話し合いがまとまらない時の「相続人申告登記」
~とりあえずの義務履行で、罰則(過料)を回避~
「遺産分割協議が難航している」「相続人が多くて連絡がつかない」などの理由で、3年以内に正式な名義変更ができない場合は、新制度「相続人申告登記」をご利用ください。
• どんな制度?:3年以内に法務局へ「私が相続人です」と申し出るだけの簡易な手続きです。
• メリット:
◦特定の相続人が単独で申請できます(他の相続人の実印などは不要)。
◦戸籍謄本など最低限の書類で済み、費用(登録免許税)もかかりません。
◦これを行っておけば、とりあえず申請義務を果たしたことになり、過料を免れることができます。
• 注意点:これはあくまで「報告」であり、正式な権利取得の登記ではありません。不動産を売却したり担保に入れたりすることはできません。
• その後:遺産分割協議が成立した場合は、その成立日から3年以内に、改めて正式な所有権移転登記を申請しなければなりません。
※当事務所では、通常の相続登記はもちろん、この「相続人申告登記」の代理申請も承っております。
よくある質問
- 相続登記は必ず行わなければならないのですか?
- はい。法律が改正され、2024年4月1日から相続登記は「義務」となりました。
これまでは任意でしたが、所有者不明土地問題の解決のため、不動産登記法が改正されました。現在は以下のルールが適用されます。
•「3年以内」の申請義務:相続(遺言を含む)によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。
• 罰則(過料):正当な理由なくこの義務に違反した場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。
• 過去の相続も対象:2024年4月1日より前に発生した相続についても義務化の対象となります。この場合の期限は、原則として「2027年3月31日」までです。
なお、遺産分割協議がまとまらない等の事情で3年以内に登記ができない場合は、新設された「相続人申告登記」を申し出ることで、とりあえず義務を果たしたとみなされ、過料を免れることができます。
- 相続登記をしない場合、どのような問題が生じる可能性がありますか?
- 「過料」の制裁だけでなく、権利を失ったり、売却できなくなる等の深刻なリスクがあります。
主なリスクは以下の通りです。
• 過料の制裁:上記Q1の通り、義務違反として10万円以下の過料の対象となります。
• 第三者に権利を主張できない(差し押さえリスク): 民法改正により、たとえ「長男に全財産を相続させる」という遺言があっても、登記をしなければ、法定相続分を超える部分の権利を第三者(他の相続人の債権者など)に主張できなくなりました。登記を放置している間に、他の相続人の借金のために不動産の一部が差し押さえられてしまうリスクがあります。
• 不動産の活用・処分ができない: 亡くなった方の名義のままでは、不動産を売却したり、担保に入れて融資を受けたりすることができません。
• 手続きの複雑化(数次相続): 放置している間に次の相続が発生すると、関係する相続人がねずみ算式に増え、遺産分割協議をまとめるのが極めて困難になります。
- 法定相続人のうち、数年間音信不通で住所がわからない(行方不明の者)がいますが、どうすればいいでしょうか?
- 戸籍の附票などで住所を調査し、それでも不明な場合は「不在者財産管理人」や「失踪宣告」の手続きを利用します。
行方不明者を除外して行った遺産分割協議は無効となるため、以下の手順で対応する必要があります。
1. 住所の調査:まずは「戸籍の附票」を取得し、住民票上の住所を確認して手紙を送るなどして連絡を試みます。
2. 不在者財産管理人の選任:調査を尽くしても行方が分からない場合、家庭裁判所に申し立てて「不在者財産管理人」を選任してもらいます。この管理人が家庭裁判所の許可を得て、行方不明者の代わりに遺産分割協議に参加します。
3. 失踪宣告:生死不明の状態が7年以上続いている場合(または危難失踪の場合)は、家庭裁判所に「失踪宣告」を申し立てることができます。認められれば、その人は法律上死亡したものとみなされ、その人の相続人(子など)が代わりに遺産分割協議に参加することになります。
料金表
相続放棄
相続放棄とは?
~「借金」も引き継ぐのが相続。すべてを拒否する唯一の方法~
相続は、預貯金や不動産などの「プラスの財産」だけでなく、借金や未払いの税金、連帯保証人の地位といった「マイナスの財産」もすべて引き継ぐのが原則です。 もし、プラスの財産よりも借金の方が多い場合、相続人が自分の財産を持ち出して返済しなければならなくなります。 これを回避するための手続きが「相続放棄」です。相続放棄をすると、法律上「初めから相続人ではなかった」ものとみなされ、一切の遺産(プラスもマイナスも)を引き継がなくて済みます。
1. 「遺産はいらない」と言うだけでは放棄になりません
ここが最大の誤解ポイントです。 遺産分割協議で「私は財産はいらない」と合意し、ハンコを押すことがあります(事実上の放棄)。これによってプラスの財産をもらわないことは可能ですが、借金の返済義務はなくなりません。 債権者(銀行など)から請求が来た場合、「遺産をもらっていないから払わない」という主張は通用しないのです。 借金の負担からも完全に逃れるためには、必ず家庭裁判所で正式な手続きを行わなければなりません。
2. 期限は「3ヶ月以内」です
相続放棄には厳格な期限があります。「自己のために相続の開始があったことを知った時(通常は亡くなったことを知った日)から3ヶ月以内」に、家庭裁判所へ申述(申し立て)をしなければなりません。 この期間内に手続きをしないと、単純承認(借金も含めてすべて相続すること)をしたとみなされ、放棄ができなくなります。
※ 調査に時間がかかる場合、裁判所に申し立てて期間を伸ばしてもらう手続きもあります。
【重要】3ヶ月を過ぎていても諦めないでください
「親が亡くなってから数年後に、突然借金の督促状が届いた」といったケースのように、借金の存在を知らなかったことに相当な理由がある場合には、3ヶ月を経過していても相続放棄の申述が受理されることがあります。 自己判断で「もう間に合わない」と諦めて借金を支払ってしまう前に、まずは当事務所にご相談ください。
3. 注意! 財産に手を付けると放棄できません(単純承認)
相続放棄の手続き前(または手続き中)に、亡くなった方の財産を勝手に使ったり、処分したりすると、法律上「相続する意思がある」とみなされ、相続放棄が認められなくなる恐れがあります(法定単純承認)。
•NG行為の例:預貯金を引き出して使う、不動産や自動車を売却する、家屋を取り壊す、遺品(経済的価値のあるもの)を形見分けする など。
•OKとされる例:生命保険金の受け取り(受取人が指定されている場合)、葬儀費用の支払い(身分相応の範囲内)など。判断に迷う場合は、手をつける前に必ず専門家にご相談ください。
4. 放棄すると、借金は「次の順位の人」へ移ります
第1順位の相続人(子など)が全員相続放棄をすると、借金の返済義務は消滅するわけではなく、第2順位(親)、第3順位(兄弟姉妹)へと移っていきます。 自分だけが放棄をして安心していると、親戚に突然督促状が届き、トラブルになるケースがあります。相続放棄をする際は、次順位の方への連絡や、親族一斉での放棄手続きをお勧めします。
相続放棄の手続きの流れ
~家庭裁判所での手続が必須です。完了までの6ステップ~
- STEP 1. 相続財産の調査・方針決定
まずは、借金などのマイナス財産がどれくらいあるのか、プラスの財産とどちらが多いのかを調査します。
•期限の確認:相続放棄は、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」に行わなければなりません。
•期間の伸長:財産が複雑で3ヶ月以内に調査が終わらない場合は、家庭裁判所に申し立てて、この期間を延ばしてもらうことも可能です。 - STEP 2. 必要書類の収集
申立てに必要な書類を役所などで集めます。
• 共通の書類:
◦ 相続放棄申述書(裁判所のHPからダウンロード可能)
◦ 被相続人の住民票除票(または戸籍の附票)
◦ 申述人(放棄する人)の戸籍謄本,
• 追加書類(順位による):
◦ 被相続人の死亡の記載がある戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本など、申述人が相続人であることを証明するための戸籍一式が必要です,。
• 費用: 申述人1人につき収入印紙800円と、連絡用の郵便切手が必要です。 - STEP 3. 家庭裁判所へ申述(書類の提出)
書類が揃ったら、管轄の家庭裁判所へ提出します。窓口への持参、または郵送でも提出可能です。 - STEP 4. 家庭裁判所からの「照会書」への回答
ここが重要なポイントです。
書類提出から1~2週間程度で、家庭裁判所から自宅に「照会書(回答書)」という質問状が届きます。
•内容:「自分の意思で放棄するのか」「いつ死亡を知ったか」「生前に財産を処分していないか」などの質問が書かれています。
•返送:内容をよく確認して回答を記入し、署名・押印(相続放棄申述書に押印した印鑑と同じもの)して速やかに裁判所へ返送します。この回答内容によって、受理されるかどうかが審査されます。 - STEP 5. 「相続放棄申述受理通知書」の受領
問題がなければ、裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が送られてきます。これが届けば、相続放棄の手続きは完了です。
※注意:この通知書は再発行されませんので、大切に保管してください。 - STEP 6. 手続き完了後の対応(債権者・親族への連絡)
放棄が認められた後も、いくつかの対応が必要です。
•証明書の取得:債権者(銀行など)に放棄したことを証明するために、家庭裁判所で「相続放棄申述受理証明書」を交付してもらい、提示します(通知書だけでは対応してくれない場合があります)。
•次順位者への連絡:あなたが放棄したことで、借金の請求が親や兄弟姉妹などの「次の順位の相続人」に移る可能性があります。トラブルを防ぐため、放棄した旨を伝えておくことがマナーであり重要です。
•財産の管理:放棄をしても、次の相続人が管理を始められるまでは、その財産を勝手に捨てたりせず、適切に管理(保存)する義務が残ります場合があります。
よくある質問
- 相続放棄は後から取り消せますか?
- 原則として取り消す(撤回する)ことはできません。慎重な判断が必要です。
家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されると、たとえ熟慮期間(3ヶ月)内であっても、後から「やっぱり相続したい」といって撤回することはできません。ただし、以下のような特別な事情がある場合に限り、例外的に「取消し」が認められる可能性があります。
•詐欺や強迫によって無理やり放棄させられた場合。
•未成年者が法定代理人の同意を得ずに放棄した場合。
•重大な勘違い(錯誤)があった場合。
これらは家庭裁判所での別途手続きが必要となり、認められるハードルは高いため、最初の判断が非常に重要です。
- 相続放棄すれば、いらない不動産は管理しなくても良いのですか?
- 放棄した時点で、あなたがその不動産を「占有(実際に管理・支配)」していたかどうかで異なります。
以前の法律では、相続放棄をしても、次の管理者が決まるまでは管理責任が残るとされていましたが、民法改正(2023年4月1日施行)により、ルールが緩和されました。
•住んでいなかった場合(占有していなかった場合):放棄の時にその不動産を現に占有していなければ、管理(保存)義務は負いません,,。例えば、遠方の実家で自分は住んでおらず、鍵も管理していないようなケースでは、放棄をすれば管理責任から解放されます。
•住んでいた場合(現に占有していた場合):放棄の時に、その家に住んでいたり、荷物を置いて管理していたりした場合(現に占有している場合)は、次の相続人や「相続財産清算人」に引き渡すまでの間、自分の財産と同じように大切に管理(保存)する義務が残ります。
この場合、勝手に放置して近隣に損害(倒壊など)を与えると、損害賠償責任を問われる可能性があります,。管理義務を免れるためには、次の相続人に引き継ぐか、誰もなり手がいない場合は家庭裁判所で「相続財産清算人」を選任してもらい、引き渡す必要があります。
- 相続放棄をした場合、他の相続人にどのような影響がありますか?
- あなたが放棄することで、親や兄弟姉妹などの「次の順位の人」が借金を背負う可能性があります。
相続放棄をすると、その人は「初めから相続人ではなかった」ものとみなされます。その結果、相続権(および借金の返済義務)は次のように移動します。
1. 代襲相続は発生しません:あなたに子供(孫)がいても、あなたが放棄すれば、子供が代わりに相続人になることはありません。
2. 次順位へ移動します:子全員が放棄すると親(直系尊属)兄弟姉妹へと、借金の請求先が移っていきます。
【トラブル防止のために】 あなたが放棄したことは裁判所から親戚に通知されません。何も知らずに突然督促状が届くと親族間トラブルの原因となるため、放棄をする際は次順位の方へ事前に連絡しておくことが重要です。
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遺産相続(預貯金・株式等の解約・名義変更)
~口座が凍結されても慌てないために。金融資産の手続きガイド~
不動産以外の遺産(預貯金、株式、投資信託など)は、相続が発生すると口座が凍結され、原則として引き出しや売買ができなくなります。 生活費や葬儀費用を確保し、大切な資産を円滑に引き継ぐための手続きについて解説します。
1. 遺産分割とは?~
「共有」の状態から「個人のもの」にする手続き~
人が亡くなると、その瞬間に亡くなった方の財産(不動産、預貯金、株式など)は、相続人全員の共有財産となります。 この「みんなの財産」の状態のままでは、勝手に使ったり売却したりすることができません。そこで、相続人全員で話し合い、「誰が・どの財産を・どれくらい取得するか」を具体的に決めて、それぞれの相続人の単独名義にする手続きを「遺産分割」といいます。
・遺言書がある場合: 原則として遺言の内容に従って分けられるため、遺産分割の話し合い(協議)は不要です。
・遺言書がない場合: 相続人全員の参加と合意による「遺産分割協議」が必須となります。
※ 預貯金について: かつては「預貯金は自動的に分けられる」と考えられていましたが、最高裁判所の判例変更(2016年)により、預貯金も遺産分割の対象となることが明確化されました。したがって、原則として話し合いがまとまるまでは、自由にお金を引き出すことはできません。
2. 金融機関は「死亡」を知った時点で口座を凍結します
銀行などの金融機関は、口座名義人が亡くなったことを知ると、その時点で口座を凍結します。これにより、預金の引き出し、公共料金の引き落とし、株式の売買などが一切できなくなります。これは、一部の相続人が勝手に財産を持ち出すトラブルを防ぎ、正確な遺産分割を行うための措置です。
3. 【新制度】当面の資金が必要な方へ(預貯金の仮払い制度)
「遺産分割協議がまとまるまでお金が下ろせず、葬儀費用や生活費が払えない」という事態を防ぐため、民法改正により「遺産分割前の相続預金の払戻し制度」が創設されました(2019年7月施行)。各相続人が単独で、当面の資金として一定額まで払い戻しを受けることができます。
引き出せる上限額以下の計算式で求められる金額ですが、同一の金融機関につき150万円が上限です。
計算式:(相続開始時の預貯金残高)×(1/3)×(その相続人の法定相続分)
注意点:制度利用には戸籍謄本などの書類が必要です。また、引き出したお金は、後で遺産分割をする際に「既に受け取った分」として計算され、相続放棄もできなくなります。
4. 手続きの流れ(解約・名義変更)
金融資産の相続手続きは、一般的に以下のステップで進みます。
- STEP 1. 遺産の調査(残高証明書の取得)
通帳やキャッシュカード、郵便物(取引残高報告書など)を手がかりに、取引のある金融機関を特定します。その後、各金融機関に「残高証明書」を請求し、死亡日時点の正確な残高や保有銘柄を確定させます。
※ネット銀行やネット証券は通帳がないため、メールやスマホのアプリなどの確認も重要です。 - STEP 2. 遺産分割協議
「誰が・どの預金(または株式)を・どれだけ」相続するかを相続人全員で話し合っていただき、「遺産分割協議書」を作成します。 - STEP 3. 各金融機関での手続き
遺言書または遺産分割協議書、戸籍謄本一式、印鑑証明書などを提出し、解約・払戻し(または名義変更)の手続きを行います。
※「法定相続情報一覧図」(法務局で発行)を利用すれば、金融機関がコピーを取る間、窓口で待つ必要がなくなり、手続きがスムーズになります。
【法定相続情報証明制度とは?】
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等の束と、相続関係をまとめた一覧図(家系図のようなもの)を法務局に提出することで、登記官が認証文を付した「法定相続情報一覧図の写し」を無料で交付してくれる制度です。
これがあれば、分厚い戸籍謄本の束の代わりに、この1枚の証明書を提出するだけで、銀行の解約や不動産の名義変更などの手続きを行うことができます。複数の金融機関がある場合でも、必要枚数を取得しておけば同時に手続きが進められるため、非常に便利です。
5. 財産別の注意点
① 株式・投資信託(証券会社)
口座開設が必要:上場株式等を相続する場合、原則として相続人も「同じ証券会社」に口座を開設し、そこへ株式を移管(振替)する必要があります。いきなり売却して現金で受け取ることはできないケースが一般的です。
単元未満株:100株単位に満たない半端な株式(単元未満株)は、信託銀行の「特別口座」で管理されていることがあるため、調査が必要です。
② 借金・ローン(マイナスの財産)
調査方法:借用書や督促状がないか確認します。不明な場合は、信用情報機関(CIC、JICC、全銀協)に開示請求を行うことで、借入状況を調査できます。
相続放棄の検討:明らかに借金の方が多い場合は、相続開始を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所で「相続放棄」の手続きを検討してください。
③ 「名義預金」に注意
名義預金とは、亡くなった方が、配偶者や子供・孫の名義で作っていた預金のことです。名義は家族でも、原資が被相続人であり、通帳や印鑑を被相続人が管理していた場合は、「亡くなった方の財産」とみなされ、相続税の課税対象になります。税務調査で最も指摘されやすいポイントですので、申告漏れにご注意ください。
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相続不動産の処分(空き家対策)
~「実家」が「負動産」になる前に。売却・活用・国への引き渡しまでトータルサポート~
「とりあえず実家をそのままにしている」――それが一番危険です。 人が住まなくなった家は急速に傷みます。放置すると、固定資産税が跳ね上がったり、近隣トラブルで損害賠償を請求されたりと、大きなリスクを抱え込むことになります。 当事務所では、不動産の状況と相続人のご意向に合わせて、「売却」「活用」「国庫帰属」など、最適な処分の道筋をご提案します。
1. 放置は危険! 空き家を持ち続ける3つのリスク
相続した不動産を放置すると、以下のような深刻なデメリットが生じます。
•税金が最大6倍に:2023年の法改正により、管理が不十分な「管理不全空き家」に指定されると、固定資産税の軽減措置(住宅用地特例)が解除され、税額が最大6倍になる可能性があります。
•損害賠償責任:老朽化した屋根瓦が落ちたり、ブロック塀が倒れたりして他人に怪我をさせた場合、所有者は無過失でも数千万円単位の損害賠償責任を負う可能性があります。
•資産価値の下落:建物は時間が経つほど劣化し、資産価値が下がります。また、更地にするにしても数百万円の解体費用がかかり、売るに売れない「負動産」化するリスクがあります。
2. 【売却】 3年以内の売却で「税金ゼロ」を目指す
① 株式・投資信託(証券会社)
不動産を手放す最も一般的な方法は「売却」です。売却益が出た場合でも、特例を使えば税金を大幅に減らせる可能性があります。
① 「空き家の3000万円特別控除」の活用
亡くなった方が一人暮らしをしていた実家(昭和56年5月31日以前建築)を相続し、相続開始から3年後の年末までに売却した場合、譲渡所得から最高3000万円を控除(税金が実質ゼロ)できる特例があります。
※この特例を受けるには、耐震リフォームをするか、更地にするなどの要件があります(2024年以降は譲渡後の解体でも適用可となるなど要件が緩和されています)。
② 「換価分割」の活用(代表者名義での売却)
「相続人が複数いて、不動産を共有したくないが、公平に分けたい」あるいは「既に売却先が決まっている」という場合には、「換価分割」という方法が有効です。
•手続き:便宜上、代表者1人の名義に相続登記をした上で売却し、その代金を相続人全員で分配します。全員で共有名義にするよりも、売却手続き(契約や決済)の窓口が1人で済むため、スムーズに進められるメリットがあります。
•注意点(贈与税リスク):遺産分割協議書に「換価分割のために便宜上代表者名義にする」旨を明記しないと、代金を分配した際に贈与税が課される恐れがありますので、必ず専門家にご相談ください。
• 特例の適用について:「空き家の3000万円控除」を相続人全員(例えば3人なら最大9000万円)で利用したい場合は、代表者単独登記ではなく、共有名義での登記が必要になるケースがあります。
※ 前提として相続登記が必須:売却するためには、亡くなった方の名義のままでは手続きできません。必ず相続人への「相続登記(名義変更)」を済ませる必要があります。
3. 【国庫帰属・民間引取】 売れない土地・家の最終手段
「田舎の山林や原野で、タダでも買い手がつかない」「解体費用の方が高くつく」といった不動産については、国に返す制度や、民間の引取サービスを利用して手放す方法を検討します。
① 国の制度(相続土地国庫帰属制度)
2023年4月から始まった、相続した不要な土地を国が引き取る制度です。
• 制度の概要:法務局の審査を経て、承認されれば国に土地を引き渡すことができます。
• 条件:建物がある土地や果樹のある土地は引き取ってもらえないため、あらかじめ数百万円の費用をかけて更地(解体)にする必要があります。
◦ 負担金:10年分の土地管理費相当額(原則20万円~)の負担金を国に納める必要があります。
• 注意点:境界が不明確な土地や、崖地などは引き取りを拒否される(却下・不承認)可能性があります。名義預金とは、亡くなった方が、配偶者や子供・孫の名義で作っていた預金のことです。名義は家族でも、原資が被相続人であり、通帳や印鑑を被相続人が管理していた場合は、「亡くなった方の財産」とみなされ、相続税の課税対象になります。税務調査で最も指摘されやすいポイントですので、申告漏れにご注意ください。
② 民間の引取サービス(有料引取業者)
国の制度の要件(更地化など)が厳しく利用できない場合や、手続きを急ぐ場合は、民間の不動産引取業者(有料)を利用する選択肢があります。
• サービスの内容:通常の売却とは異なり、所有者が業者に「引取料(処分費用)」を支払うことで、不動産(土地・建物)の所有権を業者に移転させるサービスです。
• メリット:
◦ 建物があっても可:国の制度と異なり、建物が残っている状態(空き家)や、山林・原野など条件の悪い土地でもそのまま引き取ってもらえる可能性があります。
◦ 管理責任からの解放:所有権を移転することで、固定資産税の支払いや、草刈り・管理責任から解放されます。
• 費用と注意点(悪質業者に注意):
◦ 費用相場:物件の状況により数十万円~数百万円の引取料がかかる場合があります。
◦ トラブル注意: お金だけ受け取って名義変更(登記)をしない詐欺まがいの業者も存在します。当事務所では、信頼できる引取業者の選定や契約内容のチェックを行い、安全な所有権移転をサポートします。
4. 【その他の処分】 相続放棄や近隣への譲渡
• 相続放棄:預貯金などのプラス財産が少なく、不動産の管理負担や解体費用の方が重い場合は、相続開始から3ヶ月以内に「相続放棄」をすることで、管理責任から逃れる方法があります(ただし、現に占有している場合は管理義務が残るケースがあります)。
•隣地への譲渡・寄付:市場で売れなくても、隣地の方なら「駐車場や庭を広げたい」と買い取ってくれるケースがあります。また、自治体への寄付はハードルが高いですが、行政目的がある場合は受け入れられることもあります。
5. 絶対にやってはいけない「共有名義」
「とりあえず兄弟みんなでハンコを押しておこう」と、安易に共有名義で相続登記をすることは避けてください。共有にすると、売却や解体をする際に「全員の同意」が必要になります。将来、共有者の誰かが認知症になったり、二次相続が発生して所有者がネズミ算式に増えたりすると、事実上、塩漬け状態で処分できなくなります。不動産は、必ず「あとを継ぐ人」や「売却手続きをする人」の単独名義にすることをお勧めします。



